きのこの種類02
あ行
か行
さ行
た行
な行
は行
ま行
や行
ら行
わ行
006ベニヒダタケ(ウラベニガサ科ウラベニガサ属)Pluteus leoninus ↓ここをクリック
 姿の美しさではトップクラス!とても綺麗な黄色が、林の中などではよく目立つ。このキノコにはさがすという言葉はいらない。いやおうなしに、出くわせば目に留まるだろう。キノコに限ったことではないが、名前がピッタリはまっている場合と、いまひとつ似合わないことがある。このキノコ、傘うらのヒダが肉色ピンク、と言うことでベニヒダタケと命名されたのだろうが、傘のうらより表の特徴が際立っている。私ならレモンタケとでもしたい風貌のキノコである。まんじゅう形から平らに開き、鮮やかな黄色で周辺に条線がある。傘の径は2〜8cm、柄の長さは3〜7cm, 柄の色は黄色白色で繊維状、下部には暗色の繊維紋がある。初夏から晩秋にかけてかなり長い期間、広葉樹の枯れ木やおがくず上などに発生。特に、公園などの遊歩道に、雑木チップを敷き詰めたあとに発生する。通常このキノコは量が少ないために見過ごされがちだが、こうした環境にはしばしば大群生して、雨など降るたびに発生を繰り返す。まるで栽培しているようなものだ。私の自宅周辺にはそうした遊歩道がたくさんあり、このキノコとは長いつきあいである。まったくクセはなくどんな料理にもあう。茎などはしゃきしゃきと歯ざわりが良いので、かさがいたんでいても茎だけでも持ち帰るべきである。
007ハルシメジ(イッポンシメジ科・イッポンシメジ属)Entoloma clypeatum(L.) Kummer ↓ここをクリック
 キノコといえば秋というイメージになるが、春にしか発生しないキノコもけっこうある。
中でもハルシメジ[シメジモドキ]は東の横綱といえよう。香りマツタケ味シメジ、といわれるほどシメジは代表的なキノコであるが、実はこのキノコ、大変種類が多いのである。中には毒のある種類もあったり、まさにピンからキリまであるのだがこのハルシメジ、総合的に判断しても大関クラス以下にはなるまい。四月、五月、名前のとおり春季にリンゴ、ナシ、モモ、などの樹下に発生する。私の自宅付近には梅の並木とか畑、あるいは公園の梅林などが多いのだがその樹下などにも毎年群生する。見てくれが良くないためか、春という季節のためか、ハルシメジを振り向く人はほとんど皆無といって良い。ハルシメジを見つけたらその場所をときどきは見回るべきだろう。繰り返し何度も発生する事が多いからである。シーズンが終わっても次の年,さらに次の年と、何年も発生を繰り返すことも多いようだ。ある年私は、散歩がてらハルシメジを採ってきてはその重さを量り、記録しておき合計してみたら、なんと!20kちかくに達した事もあった。収量多くして味がすこぶる良い、まさにパーフェクトタイプのキノコと称えたい。傘の径は5〜10cmときに20cm、ねずみ色で暗色の繊維紋がある。傘裏のヒダはややあらく、白色からのち肉色になる。茎の長さは4〜8cmぐらい、根本が太まり、中には周囲10cmを越えることも珍しくない。肉質はかたく、たいへん歯切れが良い。わずかに粉臭を帯びるものもあるが、たいがいはどんな料理にもあう。毒キノコの代表のひとつであるクサウラベニタケと似てるが、こちらは春に発生しないのでまちがえる心配はない。 (写真右はもうそうタケノコとの料理)
008ナラタケ(キシメジ科・ナラタケ属)Armillaria mellea subsp. nipponica ↓ここをクリック
 キノコ狩りの感動をこのキノコで知る人は多い。どうしてかといえば、先ずはその収穫量だろう。春から秋、広葉樹たまに針葉樹の枯れ木上に発生する。その名のとおりコナラ、ミズナラなどの木株上にこのんで群生する。ときに余りの群生に採る事さえ忘れて、呆然としてたちすくんでしまう。ボリボリ、モダシ、オリミキ、サワフタギ、サモタシ、ナラブサ、ナラモタシ、日本各地でたくさんの名前を特つナラタケは、いかに古くから多くの人たちに親しまれてきたか、おわかり頂けよう。シャキシャキした歯切れのよさ、独特な甘さと、なんともいえないぬめりをともなった舌ざわり、料理万能の指向性と良い事ずくめなのである。しかし若干、消化がよろしくないので食べ過ぎない様に注意していただきたい。傘の径は3〜12cm半球形からのちに丸山形さらに偏平に開く。淡黄褐色で中央部に細かい鱗片があり、放射状の条線がある。肉は白色、ヒダはやや密、白色からのちに褐色のシミを生じる。多少ヒダは垂生するものが多い。柄は4〜12cm、太さは径5〜10m、傘とほぼ同じ色だが下郎のほうは黒暗褐色、そしてここがナラタケの特徴であるが、上部に白い膜質のツバがある。ほとんど区別がつかないナラタケモドキにはこのツバがない。すき焼きやなべ物、豆腐汁、けんちん汁にするのが私は好きなのだが、いつも悩み事は保存法である。なにしろ収穫量が多く、味はなるだけ損ねたくはない。乾燥保存はかなり味は守れるのだが、歯切れはなくなる。塩漬けだと出し汁をすてる事になる、と悩んでみても結局このふたつにしてしまうのだが、最近ベストだと思うのは冷凍法である。ボイルして汁ごと冷凍してしまうのがグット!ただし量は限られるけど、ぜひおためしあれ**(料理法保存方法は多野亮先生のご指導を得ています。)
ナラタケはとくに和風料理は無敵!他の料理もレパートリーは広いタイプですが、あえて避けたほうが良い洋風料理はポタージュやピラフです。×【コンソメはバッチリ】中国料理チャーハンもイマイチ(>_<)焼き物もフィット性は弱いので避けましょう。×さすがのナラタケでも弱みはあるんですね(;_;)
009ナラタケモドキ(キシメジ科・ナラタケ属)Armillaria tabescens ↓ここをクリック
 春から秋にかけて、里山や公園、いろいろな広葉樹の枯れ木、切り株上、埋もれ木などに群生。まるで雑草なみに収穫量が多すぎて、ベテランともなれば振り向いてもくれない?かわいそうすぎるキノコである。いやいやこれは半分冗談です。それほど採れすぎるという事は、便利でありがたいと言うべきでしょう!ナラタケモドキは名前のとおり、初心者には見分けがつかないほどナラタケに似ている。それではどこが違うかというと、先ずは柄をよく観察して頂きたい。上部にツバないのがモドキ、あればナラタケである。見た目にはモドキのほうが色黒、茶褐色のものが関東から西の平野部ではポピュラーだ。またナラタケモドキのほうが早く発生して、ナラタケは秋深まってからが本番といえよう。しかし深い山とか、雪の多いところでは例外もありそうだ。私の体験だが、東北のゴルフ場でなんどかナラタケとまったく同じ姿のモドキを見た事がある。そうなるとツバのみが決めてかもしれない。ところでナラタケの仲間には分類上もうひとつ、ヤチヒロヒダタケがある。東北地方では、この三種がかなり混同されていて、なおかついろいろな異名をもっているのだからややこしい。ナラタケモドキは、その歯ざわりにおいてナラタケにそうそん色はないが、だしはあまりでない。ということで安心して塩漬け保存しておける。傘の径3〜10cm、蜜色、褐色、淡黄褐色、中央部に小鱗片が密集。周辺は放射状の条線をあらわす。茎は長さ3〜10cm、繊維状で傘とほぼ同色だが下部は絡褐色を帯びる。ヒダはやや密、はじめ白色からのち淡褐色のシミを生じ、茎に垂生するものが多い。キノコの保存法としては、やはり塩漬けがポピュラーだが、味は残念ながら損なわれてしまう。しかしナラタケモドキは歯切れのよさが身上、この状態においてはどんなキノコにもそうそうひけをとらない。保存キノコ部門での大関か三役か?みなさんの番付、どうなるでしょうか。(料理法保存方法は多野亮先生のご指導を得ています。) 
キノコ料理に限ったことではありませんが、料理のコツは素材の特長を生かしてあげることが最大のポイントでしょう。ナラタケモドキの特長はその歯触り!出汁はたいして期待できません(>_<)なので味噌汁,ポタージュ,コンソメ,はあいません×茶碗蒸しや炊き込み御飯,チャーハンも同様なので参考にしてください。保存法は塩漬けで、いつでもナラタケモドキの歯触りは楽しめますよ?(^O^)      
010ハツタケ(ベニタケ科チチタケ属)Lactarius hatsudake ↓ここをクリック
 ハツタケはキノコのなかでも、ベストテン入りするだろう知名度といえるだろう。だし汁の良い事にかけては群をぬく。しかし総合的にどうかなと私は思う。それは塩漬けなどにしたときにそう感じるのだが、もともと歯ざわり等は良くない。だから天国から地獄、ハツタケほどそのときどきの条件によって、評価に落差の出るキノコは少ないといえる。もっとも食材を生かしてこそ、料理法の神髄ともいえよう。さて、ハツタケの知名度は他の要因もありそうだ。そこで子供の頃の記憶をたどってみると、『現在のように栽培キノコが店になかった時代』キノコというとやはりハツタケがまず浮かんでくる。そして印象的なのがあのロクショウ色、おそらくこの特徴こそが最大の要因だと思う。私の親はキノコ狩りが好きだったので、いろいろ思い出に残るものがあるが、シシタケ、クロカワ、アイタケなど色や形、大きさなどと関係してるのかなとおもえる。が、それ以上に何度も出遭っているからだろう。つまりたやすく採れて、特徴があり、味が良いからハツタケは全国的に知名度が高くなったといえるのではあるまいか。夏から秋、かなり長い期間アカマツ、クロマツなどの林内に点生、ときに群生。海岸の砂地から内陸のアカマツ林、ときに庭先の松の下、雑木林や梅の樹下などで見つけた事もある、かなり神出鬼没という一面も特っている。傘の径は4〜15cm、はじめ丸山形から開いて偏平、のちにじょうご形になる。淡赤褐色で濃色の環紋をあらわし、湿るとやや粘性を帯びる。ヒダは密、淡紅色で茎に垂生、全体に傷つくと青緑色に変色する。ツタケはとにかく料理法に注意していただきたい。汁もの、いためもの、卵とじ、あんかけ、洋風の煮込み料理と範囲は広いが、ゆでこぽして利用するのは禁物。保存は瓶詰め、冷凍とか、出し汁をいかにまもるかこだわってみよう。たまに天然キノコの塩漬けが売っていて、そんな中にハツタケが入っていたりするが、そうなってはこのキノコの価値はない。
(料理法保存方法は多野亮先生のご指導を得ています。)