きのこの種類03
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011マツオウジ(キシメジ科マツオウジ属)Lentinus lepideus(Fr.)Fr. ↓ここをクリック
 マツオウジは私の大好きなキノコだ。もちろん高い評価をしているわけであるが、その一は特筆すべき個性あふれる味と香り、なんともさわやかな樹脂香が良い。その二は歯切れと舌触り、まさに山のあわびと呼ぶにふさわしい。そのコリコリ感はたとえようもない歯ごたえと言えるだろう。その三はじょうぶでくさりにくいこと、これはキノコに親しむほどに、そのありがたみがわかってくる。しかし、私てきには更に良いことがマツ才ウジにはあるのだ,それはこのキノコ、付焼きが大変うまいことである。それがどうして?とおっしやる声が聞こえてきそうですが、答えは究極のノーカロリーごちそうだからと言いたい。皆さんもおもいあたるでしょう。おいしい食べ物というと、たいがいカロリーが心配になりませんか?良く考えてみて下さい。ノーカロリーのおいしいごちそうって、いくつ思い浮かびますか?そうなんです、ただ単にカロリーのない食品はいろいろあるでしょう。しかし料理は、カロリーをあまり気にすると、ごちそう作りにつながらない結果になりがちなものです。キノコだって例外ではありません。そうした理由もあってマツオウジの付焼きは、マツタケ焼きと並び称されて良いとおもう。さしずめダイエットおつまみ部門、東西の横綱と拍手を送りたい。初夏から秋、おもに松やその他の針葉樹の切り株、倒木に発生。一キロぐらいの収穫もしばしばある。傘の径は5〜30cm、丸山形からのち漏斗形になる。黄色茶色、繊維紋とササクがある。傘の縁が鋸歯状になることが多い。茎は10cm内で太さは径2cm前後、かなり大型になりやすいキノコである。ときに一本で数人分の料理が作れる二ともあるほどだ。またくりかえし、何度も発生することが多い、良いこと尽くめのキノコである。料理は豆腐汁、すまし汁、すき焼き、天ぷら、フライ、炊き込みご飯、など広い。保存は塩漬けをさけたい。私は乾燥保存しているが、もっと良い方法を模索中でもある。
(料理法保存方法は多野亮先生のご指導を得ています。)
012ツエタケ(シメジ科ツエタケ属)Oudemansiella radicata ↓ここをクリック
 キノコはとにかく神出鬼没な面を持っているが、ツエタケは特に謎めいている。我が家の庭にも何度か発生しているぐらいなので、てっきり低地の山林を好むキノコかと思ったら、なんと山岳地帯でめだつキノコらしい。さらに山麓から、森林限界のハイマツ帯にまで発生するというのだから驚く。ツエタケの根は土中に深く埋もれ、きれいに採りきるにはスコップなどで掘らないと不可能だ。この根状の根は、埋もれ木などにつながっていて、冬虫夏草が、地中に埋もれた昆虫とつながっている姿に似ている。いやいやそれだけではない。冬虫夏草のように、ツエタケの根にも大変な薬効成分があるらしい。そうなると散歩中とか、用意がないときにツエタケを見つけたら大変!地上に出ている普通のキノコだけ採るのがしのびなくて、そのまま忘れてしまうのだ。では味のほうは二流なのかというととんでもない。甘い香りと傘のぬめりは、絶品といえるレベルだろう。茎はタッチが異なり、かたくて歯切れ良いので切り離して、糠や塩漬けにすると珍味である。(料理法保存方法は多野亮先生のご指導を得ています。)それだけに採り残して忘れた時などはがっかりしてしまう。しかし地上と地中、二つの大きな価値を併せ持つツエタケ、まるごと収穫したいとあなたも思いませんか?夏から秋、雑木林や竹薮、とにかくどんな場所が好みかわからないぐらい、いろいろなところに発生する。傘の径3〜10cm、ほぽ扁平で真ん中が盛り上がる。表面は淡褐色、灰褐色で、放射状の不規則なしわがあり、これがツエタケの一番の特徴だろう。湿ると強い粘性をあらわすので、濡らして確かめてみると良い。ヒダは白色でやや疎、茎の地上部は5〜12cm、傘と同色で根本がややふくらみ、根状に細く地中に伸びる。その長さは30cm以上に達することも珍しくない。最近傘の径30cm長さ50cmのおばけツエタケをゲット!!表面が微毛におおわれたビロードツエタケや、ヒダや茎に独特のふちどりをつけたようなフチドリツエタケ[ダケカンバ、シナノキ、などの枯れ木に発生]もこの仲間だがあまり一般的でない。
013カラカサタケ(ハラタケ科・カラカサタケ属)Lepiota procera (Fr.) S. F. Gray ↓ここをクリック
 キノコ狩りといえばどれだけ目が利くかがポイントのひとつ、初心者と名人では大きな開きが有ることは言うまでもない。初心者は、キノコを踏みつけていても気がつかないのに、ベテランともなればピタリとゲットしてしまう。ところがこんなセオリーも関係ないキノコがあるのだ。カラカサタケはその代表各といって良い。とにかく目立つのでさがすという言葉はいらない、かなり遠くからでも容易に見つけるこ
とが出来る。長身で傘も大きく、おとぎばなしやメルヘンの世界から出てきたような、マンガっぽいキノコなので、対面するとおもわず笑みがもれてしまう。ニギリタケという異名があるが、傘を握ってみるとふかふかしていて弾力性があり、もとにもどる性質がある。茎の方はかたくて繊維質でもろい、料理法は両者を分けると特徴を生かすことが出来る。傘は天ぷら、フライ、バターいため、洋風も良くソース類の煮込み、ピクルス、マリネ、グラタンなどはかくべつにおいしい。茎はすまし汁、すき焼き、チャーハン、味噌などに漬け込んでも良い。保存は乾燥、塩漬けは向かない。乾燥させると独特のだしが出る。しかしタイミングによって、乾燥は結構むずかしいもので、カラカサタケは真ん中部分がむずかしい。(料理法保存方法は多野亮先生のご指導を得ています。)天気しだいだが、とにかく中心部は厚みも有り、虫が湧いたりしやすいのだ。私も何度か体験があるが、そんな時は真ん中をくりぬくことになる。それを糸でつるしておくと、かなり奇妙なものに見えるらしいが、ドーナツ形のキノコなんてあるはずもなし、無理からぬ話だろう。夏から秋、雑木林、草むらなどに点々と、ときに四、五本まとまって発生、竹のまじる薮にも好んで出るようだ。傘の径8〜30cm、はじめ卵球形、のち篇平となり、表面は淡灰褐色地に茶褐色の鱗片をちらす。肉は白色、綿状で弾性がある。ヒダは白色、隔生。茎は15〜40cm、上部に可動性のツバがあり、根元が球根状にふくらむ。
014オニイグチ(オニイグチ科オニイグチ属)S. strobilaceus (Scop.: Fr. ) Berk. ↓ここをクリック

 あまりにも変わってるというべきか、いかつい風貌というべきか、数多いイグチの仲間でもオニイグチのインパクトは群を抜く。まるで鎧をまとっているようなこのキノコを、持ち帰ろうとする人は少ないと思う。仮に手にしてもその特性に触れた時、おそらく食べようとは思わないだろう。夏から秋、松のまじる広葉樹林や雑木林に発生する。かなり人家のそばの林、里山といったところでも良く見かける、いちおうポピュラータイプと言えるだろう。私の自宅は東京のベットタウンの近くにあるのだが、駅から徒歩十分ぐらの大きなニュータウンの一角には、まだ林も残っている。通勤、通学路が武蔵野のなごりを残す、雑木林をくぐり抜けているなんてふぜいがあるが、この道沿いに良くオニイグチがでるのである。そのことが私てきにどう困るのか?他人が採っていくから?いえいえそうではありません。大自然の素晴らしい送りものを、ひとりじめしょうとは思わないが、蹴飛ばされ、踏みつけられてしまうのです。それがいつもかわいそうで、もったいなくて、ときに傷みの少ないものは持ち帰ったりするのだが、どうもオニイグチは敵役のキャラクターなのかも知れない。傘の径3〜13cm、丸山形から扁平に開く、表面は灰白色で黒褐色の鱗片におおわれる。傘うらの管孔ははじめ白色、のち黒褐色。茎は5〜15cm、傘と同色で根本は黒褐色、ササクレがある。傷つくと赤変のち黒変、傷みがはやいので採ったらスピーディに扱うべきである。オニイグチは虫もはいりやすいので、傷みのチェックもかねて、まずいくつかに切って塩水に晒す。このとき水は墨でもながしたように真っ黒になる。これを見て食欲がなくなる人もあるだろうが、そんな場合はイカ墨料理を連想して頂きたい。見ためがだめでもおいしい食べ物はたくさんあるのです。オニイグチはとてもコクのあるキノコで、その特徴を生かす工夫を考えて見よう。舌ざわりの良さも抜群で、風味ぬきでも十分活用できるキノコだが、保存法としては、乾燥保存すればより完璧だろう。しかし塩漬けにしてダシが抜けても、利用価値の高いキノコなのである。人は見かけでわからないというが、オニイグチもそうしたタイプなのだ。このキノコをみかけたならば、ぜひじっくりとつきあっていただきたい。(料理法保存方法は多野亮先生のご指導を得ています。)  
015マントカラカサタケ(ハラタケ科カラカサタケ属)Macrolepiota sp. ↓ここをクリック
 カラカサタケと混同されがちだがこちらは白色。それでなくとも目立つキノコなのに、さがすという話ではないのがマントカラカサタケといえよう。他の特徴としては大きなツバ、名前のようにマントみたいに垂れ下がっている。カラカサタケのツバとはかなり異なっているのでまちがえることはない。関東地方ではマントカラカサタケのほうが早くに登場するようだ。私の散歩コースには初夏にほとんど発生、初秋になるとカラカサタケが顔を出す。小さい竹がまじる雑木林、草地、などに好んで出るところはカラカサタケとおなじだが、両者が一緒に出ているところはまだ見たことはない。傘の径は8〜25cm、卵型からのちに開いて中高の平らとなる。白い綿状の地に茶褐色の鱗片があるがとれやすく、真ん中に残ることが多い。ヒダは白色で隔生、弾力性にとび握ってももとに戻る。茎は15〜30cm、薄茶褐色、中空で根本が大まる。繊維質で傘の重さで折れやすいので、傘持ちながら両手で採るようにしょう。料理法や保存法はカラカサタケと同じで良い。どんなキノコにもいえることだが、同定に自信があっても初めて食べるときは不安があるものだ。神経質な人はなんでもないのにお腹が変になったりするばあいがある。そんな方はとにかく少しづつ、試食するかんじで時間をかけて食べてみよう。次回からはそのキノコにすっかり自信がついてるでしょう。反対に好奇心のおう盛な人は、いきなりたくさん食べてしまったりするが、万が一ということもあるので注意するにこしたことはない。