きのこの種類06
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026マイタケ(タコウキン科マイタケ属)Grifola frondosa(Dicks.:Fr.)S.F.Gray(食) ↓ここをクリック
 幅2〜5cmのへら形、扇形、いちょうの葉のような形の傘が多数重なり合って株を作って発生。下から見ると太い柄から無数に枝を分け、小枝の先に傘をつけているのがわかる。このような形をマイタケ形といい、コウモリタケ、カラスタケ等、似たような姿で発生するものが数種ある。株の径、15〜60cm、高さ10〜50cmで大型の株は5、6kg。傘の表面は初め灰色〜黒褐色、のちに退色して白っぽくなる。傘のウラ面は白く管孔状で柄に垂生、肉は白色。<秋、ブナ、ミズナラ、又はクリ等の大木、老木の根本に発生する。>野生のマイタケを発見したら、あまりの感動で舞い踊る・・・と言うところから舞タケと呼ばれた。その真実はともかく、横綱の中の横綱と言うにふさわしい、又幻のキノコと言うにふさわしい程、お目にかかれないキノコである事は確かである。栽培品の方は全国に出回り、逆に年中食する事が出来るが、野生のマイタケには味、香りとも遠く及ばない。友人が北海道の山中でキノコ狩りをしていて、背中にいっぱいのキノコを背負い、さあ帰ろうと言う時、巨大なマイタケの株を発見しすわり込んだと言う。そして背中のキノコをすべて捨ててしばらく眺め、おもむろに持ち帰った話を何度も聞かされた。そうした友人は他にもいて、おかげでしばしば天然のマイタケを、様々なエピソードつきで頂く事がある。しかしいずれも深山での話ばかりで夢物語りに近い・・・がそれでは身近なキノコという本書の目的から遠くなってしまう。実は意外に身近なところにも幻のマイタケは発生すると言う実例があるのだ。子供の頃、村外れに神社があり、今で言う霊能者のような人が住んでいた。そこの庭先のクリの木にマイタケが出るのである。そんなたぐいの話を他にも聞いた事があって、心のすみではマイタケは深山のみ発生するとは限らない、という確信めいたものはあった。そんなある日、近所の雑木林で、しかも駅に真近い(間近い)わずかに残された小さな林の中に、幻のマイタケがあったのだ。以前人に連れられて山中で見た時のそれとは、ひとあじもふたあじもちがう感動があった事は言うまでもない。その日は10月4日、九月下旬〜十月上旬はマイタケの最も発生する時である。大きな夢を見て散策してみるのも楽しいものだ。まだ見ぬ恋人との出逢いを求めるように・・・・・
追加
 マイタケは香り,味,歯触りともに極めて素晴らしい『天然物』のですが料理もまた万能!!和風料理はもとより、洋風,中華風なんでもござれなので変わった料理方法を御紹介しましょう(^O^)まずはオニオングラタンスープ=マイタケを小さくカットして薄切りの玉ねぎとバターで炒め『玉ねぎがあめ色になるまで』ブイヨンを加えて煮こむ。調味料で味を整えて器にいれ、フランスパンの薄切りを浮かべチーズをふりかけてオーブンでやきます。竜田あげ=マイタケ,醤油,みりん,を合わせて漬け込んでおく。漬け汁を切ってからカタクリ粉をつけて高温の油で揚げます。マイタケ御飯=マイタケ,鶏肉,油揚げ,ごぼう『ささがき』を油で炒めながら、醤油,酒で下味をつけておきます。醤油と酒を入れて炊きあげた御飯にさきほどの具を入れて蒸らし、混ぜ合わせてください。【炊き上がったらすぐ火を止めて具を入れるのがポイント】もしも天然物のマイタケに出会えたら、先ずは土瓶蒸しでその味覚を堪能しましょう!!(*^o^*) マイタケ菌は雑菌に弱いため原木栽培ができませんでしたが、最近は原木を殺菌して完熟ホダ木が作られだしています。原木栽培はかなり難易度は高いのですが、チャレンジしてみたい方はキノコ種菌メーカーにお問い合わせください。
027クロハツ(ベニタケ科ベニタケ属)Russule nigricans(Bull.)Fr.(食) ↓ここをクリック
 傘の径8〜15cm、中央がくぼんだ丸山形から平らに開き、のちに浅いじょうご形になる。表面は初め汚白色、のちに暗褐色〜黒色になる。ヒダは厚くて疎、白色から黒くなり、湾生。柄は高さ3〜8cm、太さ径1〜3cm、色は傘面と同様。傘面、ヒダ、柄、いずれも傷つけるとややオレンジ色を帯びた赤色に変わり、しばらくすると黒く変わる。黒変を確認するのがクロハツを同定するポイントと言える。夏から秋、(かなり早くから発生する)広葉樹林や針葉樹林内の地上に点々と発生、しばしば群生する。かたくて肉質はもろく、弾力性はない。落葉樹等をかぶって発生するものが多く、馴れないと見つけにくいが、生長したものは大型になりやすく、こうしたものはすぐ目にとまる。ただし虫の入りやすいキノコで最長したものは中がバレてる場合が多い。そこで、大型のクロハツ(又は老菌のクロハツ)でも見つけたら周辺を良くさがして見るのが大切。手頃のクロハツが落葉をのせて発生している事が多いのである。若いクロハツは全く黒いところはなく、むしろ全身白色で同じキノコに思えないが、変色パターンは幼菌時から見られる。いずれにしても猛毒のニセクロハツと混合(混同?)しないように、二つに切断して塩水にしばらく浸してから調理するのが良い。こうすれば虫ぬきの間に変色のポイント、黒変も同時に確認できるからだ。風味には癖がなく、汁物や煮物にもなかなかよい味が出る。バターいため等は絶品で、濃厚なコクがたまらない。ただし、他のキノコ達も一緒にいためるとクロハツの味に同化されるので、単独で料理した方が個性を楽しめる。子供の頃から食べ馴れてるキノコだが、親達が変色性を確認してた記憶はない。どうやら当時?は山形県の方にはニセクロハツが発生してたふしがなかったようで、毎年クロハツを食べていた人達にとっては(私も含めて)実に幸運だったを言えよう。しかし西南日本の照葉樹林に多いと言うニセクロハツが、宮城県や新潟県でも発見されているため、注意が必要である。
(料理法保存方法は多野亮先生のご指導を得ています。)
028アマタケ(キシメジ科モリノカレバタケ属)Collybia confluns(Pers.:Fe.)kummer ↓ここをクリック
 傘の径2〜6cm、ベージュや茶、こげ茶で平らかだあるが、不規則に波うつものもある。中央は色濃く、乾くと白っぽい。ヒダやや密で、ほぼ白色からやや傘色をおびる。茎は3〜9cm、径は4〜8mmsw中空、茶色〜根本に向かって黒っぽくなる。又、微毛におおわれる。地上に点々と又は束生で群生する。松ナラ等の林に多い。夏〜秋、特に雨を好んで発生するようである。まるで雑草のごとく発生するが、丈夫なキノコではないので他のキノコと混ぜないようにして、アマタケだけの袋に取るようにしよう。ほのかな甘味があり、クセはなく結構小型のキノコの割に収量もあげやすい。虫は入りやすい方なので、ボールに入れ水を張って塩をひとつまみ入れて一時間程虫出しをした方が良い。わりに短命のキノコで、一面に群生していたのが2日も晴れ上がると嘘のように消えて、また雨が降ると同じような場所にくり返し発生する。散歩がてらに年何回も取ってくるのだが、量の変化はあるものの殆ど毎年発生するようである。こうして種類別にくり返し発生するものを覚えておくと、まるで畑を作っているようなものである。一般的でないキノコはまさに独断場と言えよう。 汁物、スキヤキ、酢の物、天ぷら、イタメ物等にして結構いけるキノコなので、おおいに利用して頂きたい。(料理法保存方法は多野亮先生のご指導を得ています。)

029キシメジ(キシメジ科キシメジ属)Tricholoma flavovirens(Fr.)Kundell et Nannf(食) ↓ここをクリック
 傘の径4〜10cm、初め丸山形からほぼ平らに開く。表面は黄色で中央は灰茶褐色を帯びてササクレが見られる。又、湿るとやや粘性がある。ヒダはレモン色で密、茎に湾生。茎の高さは5〜10cm、径1〜2cm、黄色。肉は白色。地上に点々と発生して、時おり群生する。各地で人気の高いキノコで、松林や松の混じる雑木林に多いようである。全身が黄色で分かりやすい事も人気の高い要因かも知れないが、やはり個性のある味がキシメジの特筆すべきポイントであろう。歯ざわりの良さもさる事ながらホロ苦さが何とも言えない旨みを引き立てる。食通には特にファンが多いキノコだが、この頃ではなかなか取るのは難しいようである。茨城の兄の家へ秋になると必ず数回はキノコ取りがてら遊びに行くのだが、昔程は取れなくなってしまった。開発による森林の減少も大きな要因だが、人気が高く最も最もターゲットにされる事も少なくなった理由であろう。幼菌の時からしらみつぶしに取ってしまうのはマナーとしては考えものである。釣りなどもそうだが、幼魚は放してやるゆとり、自然を守る心を持ちたいものである。
山菜で人気の高いタラの芽なども必ず芽を残して摘むと言った気配りがない為に枯れてしまう原因になっている。さて、キシメジの見つけ方であるが、目立つ色の割にこれが仲々見つけにくいのは、食べ頃に生長したものでも落葉に埋もれているものが多い為である。そこで大切な事は、必ず棒を持って行った方が良いと言う事である。これで盛り上がっている落葉をそっと取り除きながら歩いて見ると、キシメジの姿を発見しやすい。このように地上から落葉に隠れるように成長してくるキノコはかなり多いのである。

030チチタケ(ベニタケ科 チチタケ属)lactarius volemus Fr.(食) ↓ここをクリック
 傘の径4〜12cm初め丸山形、開くと扁平からじょうご形となる。表面は帯黄褐色〜オレンジ褐色で微粉状。ヒダは密で白色、やがて淡黄色、直生か垂生する。茎は6〜10cm、径1〜2cm、表面は傘と同色。傷つくと白い乳液が多量分泌され、乾くと褐色のシミに変わる。この乳液にはわずかに渋味があるものや、多少甘いものもあるが、料理では気になる事はない。[夏〜秋、広葉樹林内の地上に点々と発生し、しばしば群生する。]こくのあるうま味は、汁物、鍋物にあう。又、脂肪質にも向くので、天ぷらやフライ、油いため等にするとよい。アカドヨウの呼び名もあるように、盛夏の時期に多く発生、栃木県では大変人気のあるキノコでチタケの呼び名で知られる。残念なのは口あたりが今ひとつ、弾力のない肉質のためかぼそぼそしていて、歯あたり、舌ざわりにやや欠ける点だ。
(料理法保存方法は多野亮先生のご指導を得ています。)
チチタケと茄子炒め
チチタケ&クロチチタケモドキのけんちん汁
チチタケとクロチチタケモドキの比較