GORIでの独り言BackNo

001_ あさみちゆきという歌手(テイチク)2006.10.06 Friday/16:48 ↓ここをクリック
 あさみちゅきという歌手がいる。東京都下の井の頭公園で、みかん箱にのってライブを続けている歌手だ。テレビでも何度か紹介されたことがあるから、知ってる人もいるだろう。その井の頭線をタイトルにした歌なども歌っている。歌謡曲というより、懐かしめのフォーク歌手のようだ。最近出したシングルでは「青春のたまり場」という歌を歌い、かつての自分の青春を思い返し、かつてのマスターに挨拶をおくろうと歌う。井の頭公園でのライブには、中年過ぎの男女が集まり、我が事のように、歌に聞き惚れるという。
 そのあさみちゆきが初めてのコンサートを開いた。場所は東京・半蔵門そばの国立劇場小ホール。客席数500のこぢんまりした会場である。
 そのような背景があるだけに、客席は前のほうから、中高年の人たちで埋まった。チケットはたちまち売り切れたというから、中高年のパワー恐るべしである。時折かかる声は、小さな声で遠慮がち。だが、歌のあとの拍手の熱さは、半端ではなかった。
 あさみちゆきは、そんな熱い客席にとまどいながら、どちらかといえば淡々と歌い始める。1978年生まれというあさみは、その年代生まれのヒット曲、中島みゆきの作品である「かもめはかもめ」や「たそがれマイラブ」などを歌い、自身のレパートリーである「砂漠の子守唄」「金魚すくい」「黄昏シネマ」などを歌っていく。どの歌も、ゆったりしたテンポで、まさに中高年向き。とくに声を張るわけではなく、押さえた歌唱で通した。ただ、声の伸びという点では、いささか物足りない。まだ若いだけに、声は張らなくても、余裕が感じられるほどの声は欲しい。それには、もっときちんとしたトレーニングが必要になるだろう。
 もう一つは、ファンの層をどれだけ広げていけるかだろう。井の頭公園での中高年の支持層は、大事だ。それに加え、もう少し若い層、せめてあさみと同年代の支持層を、どのように獲得していけるのか。同じ世代の、同じ感性を掴むことができたら、あさみちゆきんぽ名前は、もっと大きく、全国的なものになるに違いない。
002_ ピアニスターHIROSHI2006.10.06 Friday/16:55 ↓ここをクリック
 ピアニスターHIROSHIといえば、クラッシックと演歌を、右手と左手で同時に弾いてしまう、異色のピアニストとして知られる。毎年、東京・上野の文化会館でリサイタルを開き、常に満員。人気の高いことでも知られる。
そのHIROSHIが、自らの原点に帰るとして、表参道の河合楽器のホールで、約200人だけの、小さなリサイタルを開いた。10年前、自分の勉強のためにとして、最初にリサイタルを開いたのが、表参道の河合楽器のホールだった。そのホールがリニューアルされたのを期に昔の場所に戻ったのだ。
 リサイタルは、いつものように、まさに華麗という趣で始まった。それでいながら、華麗の裏側に、仕掛けが隠されているのではないかと、緊張して聴いてしまうのが、このひとのリサイタルの味わいなのだ。基本的には、文化会館でのリサイタルと同じで、さまざまなパロディの演奏のあとに、得意芸である歌のしりとりだ。今回は「七つの子」からはじまって12曲。「トッカータとフーガ」や「宇宙戦艦ヤマト」あるいは演歌の「嘘」などが並ぶ。いつも思うのだが、本当に曲をよく知っている。つまり、音楽全体を知らなければ出来ない芸当だろう。それにしても、芸大学理科を出たピアノの腕はさすがとしかいいようがない。あそこまで弾けなくても、ピアノが弾けたらいいなと、一緒にいた男が言ったのはのは、良く判る。
 それにしても、わずか200の客席の場所で、あえて原点に戻るとしてリサイタルを開く男の志は、高く評価すべきだろう。コンサートが終わった後の酒が一段とうまかった。
 
003_ 銀河劇場 ペテン師と詐欺師2006.10.07 Saturday/16:25 ↓ここをクリック
 天王州にあった劇場が、名前を「銀河劇場」と改めて、再び開場した。実はホリプロが新しく運営することになったわけである。芸能プロダクションが運営する劇場は、吉本興業に小屋が関西と東京にあるけれど、すでに建っている劇場を、運営というかたちでプロダクションが関わるのは、ジャニーズ事務所のグローブ座と、ここ銀河劇場のホリプロが2例目である。吉本と違って、こちらの演目はミュージカルとストレート・プレイということになるだろから、先行きが楽しみである。
 さて、この銀河劇場の最初の演目は。ブロードウエイ・ミュージカル「ペテン師と詐欺師である。昨年ブロードウェイではじまった作品で、キャストは、鹿賀丈史、市村正親という、日本のミュージカルを代表する二人。この二人が詐欺師というかペテン師を演じる。これに配するのが奥菜恵、愛華みれ、高田聖子の3人。この5人が、虚々実々の詐欺にテクニックを競い合う。鹿賀と市村の芝居は、さすがに安定した味を見せる。歌よりも芝居のほうがいいけれど、ふたりの掛け合いのうまさは、ぬきんでている。一緒に詐欺を仕掛けるときと、二人がお互いに相手を出し抜くときの芝居が、きちんと区別されていて見事である。それに対して、女優陣は、いささか力不足である。とくに重要な役である奥菜恵は、まず歌がちゃんと歌えていない。同時に、芝居も表面的で、ひとつひとつのセリフに、後の芝居への複線が感じられない。それなりに人気はあるだろうけれど、やはり役不足と言わざるを得ない。
 ただ、観たのは初日。一ヶ月のロングランだから、どこまで、芝居を立て直すか、これからの努力にかかるだろう。
004_ 香川有美リサイタルを聴く2006.10.14 Saturday/16:33 ↓ここをクリック
 電話がかかってきて、13日の金曜日ですけどという。香川有美は、そんなことを言った。東京、大井町のキュリアン大ホール。本人にとっても、はじめての会場であるという。収容人員1000人の会場である。香川とは、もう長い間のつきあいになる。いつも彼女のファドを聴いてきた。アマリア・ロドリゲスに惹かれて、シャンソン歌手だった香川は、ファドを歌うようになり、中村ヨシミツという異能のギタリストと知り合って、世界を広げてきた。そしてリサイタルは13回目にもなる。
 たとえばシャンソンでいうなら、金子由香利のような人気者ではない。それでも、自分の歌の世界をしっかりと持ち、まさに鈍行列車のように、進んできた。一人一人のファンを大事にしたいという、彼女の方法は、いまも続いている。
 リサイタルは2部構成。1部はファド。いきなり「暗いはしけ」からはじまる。まさに絶望をうたう、運命のうただ。そのあとに、比較的明るい「懐かしのリスボン」を置くけれど、やはり「難船」「仲間たちのファド」など、ファド〜運命を感じさせるレパートリーだ。声がよくのびる。この人はやはりシャンソンよりファドが似合う。たしかに、明るい「ヴィアナへ行こう」のような、あかるいファドもいいけれど、低く地をはうようなファドこそが、香川には似合う。
 2部になって、新しいシャンソンや自身のオリジナル「砂地獄」や最後に歌った「ミロール」の暗さもまた、どちらかといえばファド的な味わいだ。
 それにしても、このひとの声の強さは圧倒的である。2日前に風邪をひいたと言うが、その気配は全くない。最後まで、一瞬のゆるみもなく、歌い切った、緊張感に溢れたステージだった。
005_ 高齢者カラオケ大会に行きました。2006.10.26 Thursday/16:31 ↓ここをクリック
 先日、高齢者カラオケ大会なるものに出かけた。平均年齢は75歳あたり。その高齢者たちが、実に元気だ。総勢60人。最高齢は90歳。だが、さすがに声を出す技術がやや不足である。その不足故に、声が前に出てこない。基本的には、元気で声もよく出る人が多いだけに、今一歩のところが、歌に説得力をなく結果になってしまう。
 声を出すには、まず体重のかけ方を覚える必要がある。ます両足を軽く開き、どちらかに体重を移す。体重を移した方の足にやや身体を預け、その上で声をだす。それをマイクにぶつければ、きちんと声は出る。
 そのようにして歌えば、驚くほど声はのびる。そのことは、じつに易しく、カラオケを歌うのに、驚くほど楽になる。
 そのような話を、そのカラオケ大会の審査講評でしゃべった。なぜそうしたかといえば出場者の多くが、どうすれば歌がうまく歌えるかに関心があると聞いたからである。それは驚きだった。みんな、単なる楽しみで歌を歌っていたわけではなかったのだ。
 率直にいって、高齢者たちは、健康のために歌を歌っているだけではなかった、それは向上心というべきだろう。だが、高齢者はもっぱら健康のために歌ってもいいと思う。そのために、審査をし。ないカラオケ大会があってもいいと、つくづく思った